そもそもオープン法とクローズド法ってなに?
皆さんが鼻整形を検討する際におそらくWebやSNSで調べる際、
「鼻整形 団子鼻を直したい」、「鼻整形 鼻尖縮小」といった変えたい手術部位を検索することはあっても、アプローチ法まで調べる方はなかなかいらっしゃらないのではないでしょうか。
実は、THE ROPPONGI CLINICのオフィシャルのインスタグラムでも
「鼻整形のクローズド法とオープン法の違いがわかる!」というアンケートに対して約77%のフォロワー様が「NO=分からない」と回答してくださりました。
「THE ROPPONGI CLINIC OFFICIAL INSTAGRAM アンケート結果」
そうなのです。
この結果からもわかる通り、アプローチ法の違いまではご存知ではない方の多さが伺えます。
しかしながら、オープン法とクローズド法の違いをきちんと知ることで
皆さまが気になる手術後の合併症や傷跡、ダウンタイムを最小限に抑えることができるのです。
鼻は他の顔のパーツと違ってちょっとしたことでリスクが起きたり、変形等のリスクが起きやすく繊細な部分なのです。
だからこそ、私は皆さまに後悔のない手術の選択をしていただきたいので、
- オープン法とクローズド法の違い
- オープン法とクローズド法のメリット&デメリット
- 傷跡とダウンタイムについて
をお伝えしたいと思います。
オープン法とクローズ法の違い
図を見ていただくとわかりやすいと思いますが、
一般的にオープン法は、鼻の穴を下から見た時の中心部にある鼻柱と呼ばれる部分を切開するため、大きく展開することができると言われています。
クローズド法は鼻の穴の内部を切開して行うので、一般的にオープン法よりも鼻の軟骨の構造を大きく変えるのが難しいとされています。
ただ、クローズド法と言っても展開を工夫することや特殊な道具の使用、内視鏡を駆使することでかなり高度な手術を行うことができ、変化もしっかり出すことが可能です。
オープン法とクローズド法のメリット&デメリットは?
こうやって見ると、一般的にオープン法のメリットは鼻柱を切開するため「構造の把握が容易」、「困難な操作が少ない」といった医師目線のメリットがあります。比較的大掛かりな手術ではオープン法の方が操作が単純になるため手術時間も短くなります。
一方、クローズド法のメリットは「傷跡が見えない」、「手術中の仕上がりを確認することが容易(切開しないため形がそのまま)」、「ダウンタイムが比較的短い」といった患者様目線であることが多いです。
私がクローズド法を主に選択する理由は、何よりも患者様の気持ちに寄り添っていたいからです。
ダウンタイムが長いと仕事もままならないし、プライベートの予定も立てづらくなって不安な思いが増してしまいます。
そんな患者様の気持ちを想像すると、私の技術で何とか傷跡やダウンタイムを短くしたいと思ってこれまで技術習得をしてまいりました。
完成度に関しても、クローズド法は常に鼻の形を確認をしながら手術を行うことができるので、見える部位に傷跡ができないだけでなく、理想の形を作りやすい側面もございます。
軟骨の形と最終的な鼻の形には相違があるのですが、オープン法の場合は確認するために仮縫いが必要で、皮膚にダメージを与えないためにも仮縫いの頻度には限界があります。
とはいえ、クローズド法が正しい、オープン法が間違っているという議論はもちろんできません。
担当医がどちらの方法に慣れているか、クローズド法を行うための道具や内視鏡などの設備が整っているか等によってもどちらを優先的に選択するかが変わってきます。
ちなみに私も、患者様の希望や必要な施術内容(強い斜鼻等)によっては、また癒着が強い他院修正等の場合はオープン法での手術を推奨しています。
オープン法とクローズド法の傷跡と気になるダウンタイムは?
ここまで、「オープン法とクローズド法の違い」や「メリット・デメリット」をお伝えしました。
次は、さらに具体的にトラブルの確率やダウンタイムが何日かかるのかも併せてご説明させていただきます。
オープン法の傷跡とトラブルの確率について
2016年に発表された韓国の研究によると、オープン法でアジア人の鼻の手術を行った場合、鼻柱の傷跡にトラブルが生じる確率は約6%とされているので、およそ17人に1人といった割合です。
オープン法で傷跡のトラブルが生じた場合の例
以下の写真は、オープン法で傷跡のトラブルが生じた例です。
アジア人の鼻整形では、ほとんどのケースで鼻先の高さを高くします。
ですから、オープン法の鼻柱切開部の緊張が高く、傷跡にトラブルを生じる確率がやや高くなるからなのです。
クローズド法であれば、鼻柱をあけないので鼻柱動脈を切らずに済み、鼻先の血流が保たれるので鼻先の皮膚トラブルも起きにくくなります。
さらに、クローズド法では剝がすべきでない靭帯を温存しやすいので、鼻の構造を崩さず、ダウンタイムを短縮できるだけでなく、1,2年後に形が変わってしまうような確率も減らすことができます。
クローズド法のダウンタイムは?
ちなみに、オープン法の傷跡は赤みがなくなるまで平均して67日間と言われています。
クローズド法は腫れない工夫をしている医師が担当すれば大きな腫れがなくなるまでのダウンタイムは約10日間なので、それ以降は他人から見て不自然に思われることがほとんどなくなります。
そういった意味では、クローズド法の方がダウンタイムは一般的に短く済ませることができますね。
まとめ:クローズド法が正しい、オープン法が間違っているという訳ではない
いかがでしたか。
ダウンタイムを最小限に抑えたい方や傷跡を残したくない方はクローズド法がおすすめという訳であって、オープン法がいけないものではありません。 前述の通り、むしろオープン法の方が適している方もいらっしゃいます。
両方のアプローチができる医師等色々な医師の意見を参考にされることをお勧め致します。
これを読んでくださっている皆様には鼻手術のリスク等もしっかり理解いただいた上で後悔のない選択肢をしてほしいと思います。